「産婦人科」と「助産院」の違いは、医療が出来るかどうか

もうすぐ赤ちゃんが生まれそうとなったら探すのが「産婦人科」もしくは「助産院」です。どちらも子供の出産に関係している所ですが、取り扱っている行為が異なります。どこがどう違うのでしょうか。

赤ちゃんが生まれそうになったらどこに行く?

妊婦が出産を考える場合は、日本では「産婦人科」か「助産院」のどちらかへお世話になるのが一般的です。この産婦人科と助産院は似た施設のように思われますが、双方の施設の間には、実は大きな違いがあります。あなたの家の近くにあるのは、「産婦人科」ですか、それとも「助産院」ですか。

産婦人科とはどういう場所?

産婦人科(英語でDepartment of Obstetrics and Gynecology)とは、主に2つの科があります。1つは妊娠の「管理」「分娩」を行う「産科」です。もう1つは子宮・卵巣・卵管・膣等の疾病や、月経異常・更年期障害等の女性特有の症状を扱っている「婦人科」です。これら2つが一緒になった病院というわけです。

そして産婦人科では、赤ちゃんが欲しい方の為の「不妊治療」や「避妊」の相談も行われています。他にも「産科」を併設していない「婦人科」のみの病院もあり、そこでは基本的には「分娩」を取り扱っていませんので注意が必要です。

産婦人科で分娩時にその指揮を執るのは「産婦人科医」です。助産院の仕組みについては後述しますが、赤ちゃんを産む際に、医療行為が必要となる可能性が高い場合、帝王切開が必要となる場合は、助産院ではなく産婦人科を選ぶのが良いと考えられています。

助産院とはどういう場所?

では助産院(英語ではMaternity center)とはどのような場所なのでしょうか。「国家資格」である助産師が責任者とされている施設の事で、母親の妊娠の「管理」から「分娩」までを取り行っています。

しかしここで注意しなければいけないのは、助産師は「医師ではない」ということです。つまり医療行為は出来ません。通常の自然な流れの比較的安全な出産が予測される分娩の場合のみが扱われます。

では医療行為が必要となってくる場合は助産院では危険なのでしょうか。そのような時の為のバックアップ体制が敷かれているところがほとんどで、分娩中のトラブルに備えて病院と連携されています。何かトラブルがあれば病院へ搬送されての分娩となり、出来ない行為をきちんとカバーしています。

まとめると、分娩時で医療行為が出来るのが「産婦人科」、分娩時に医療行為が出来ないのが「助産院」となります。自宅までの距離やどういうところなのか、気になったら一度訪れてみてはいかがでしょうか。

大きい病院の方が必ずしも良いとは限りません、小さい民間の方が臨機応変に対応してくれたり、大病院では難しい細かいところまで面倒を見てくれる場合もあります。