野球で「硬式」「軟式」2種類のボールがあるけれど、どちらを使えばいいの?

夏の甲子園で活躍しプロ野球や社会人野球(クラブチーム)で活躍する、そういった選手は極僅かです。子供の頃から草野球や少年野球チームで野球をはじめて、バッティングセンターへ行ったりし徐々に慣れていくのですが野球には「硬式」「軟式」のボールが2種類存在します。これはどちらを使って野球をするのでしょうか、また違いは何でしょうか。

硬式野球とは何か?

上記は高校野球で使われる硬式野球の高校試合球です。軟式野球のボール素材として「コルク」が使われています。日本では野球というと基本的には「硬式野球」を指します。明治初期にアメリカから伝わった野球も「硬式」です。

硬式とは名前の通り「硬い(かたい)」という漢字が充てられています。ボールが硬いので金属バットを使う事は許されていません。これはあまりにも飛びすぎるためで、プロ野球では木製バットが使われています。

ただし木製は折れる場合があり、折れた場合は取り替えられて古いものはリサイクルされます。しかし資源が限られているため、高校生や中学生・小学生といった学生野球では「金属バット」が使われています。木製の場合はコストがかかりすぎるのです。

アオダモ・ホワイトアッシュといった素材が使われ、しなりや反発力でボールを飛ばしています。ボールやバットの他にもグローブは硬式専用があります。

軟式野球とは何か?

上記は2017年12月から導入の7代目軟式野球専用ボールです。ボールの素材として「ゴム」が使われています。軟式野球というのは、野球の本場アメリカでは無い日本独自の野球競技の事です。日本独自の物でなぜこれが開発されたのでしょうか。

硬式の場合は硬いので怪我をしやすく、飛びすぎるので手軽に使えないという事が当時は問題になりました。その為、普及しにくいと考え軟式野球が出来たというわけです。軟式野球のバットは金属バット・木製バット共に使いますが大会によっては禁止されている場合もあります。

このような普及のしやすさで野球人口が徐々に増えて、現在では大衆スポーツとして支持されています。高校や社会人実業団でも軟式野球部は数多く存在します。天皇杯や高松宮賜杯などが社会人大会として最高峰です。日本発祥ですが海外で取り入れられている国も多く、日本代表が存在し国際大会も行っています。

硬式野球と軟式野球の違いについて

ボール・バット・グローブなど野球道具が異なります。それぞれ硬式用・軟式用というのが存在します。軟式は昔ではヘルメットなどを使っていなくて、全体的にお金のかからない野球ができていました。普及に当たってもコストが低いことは大いに評価されたのです。

現在のプロ野球は硬式野球経験者が99%以上を占めますが、野球の普及には軟式野球の力が大いにあり多大な影響を及ぼしたのは言うまでもありません。

プロ野球選手になるには「硬式」「軟式」どちらで始めるべき?

硬式野球と軟式野球では道具も違えば、打ち方・スピード・ボールの変化球なども若干異なります。そのため軟式出身者はプロ野球に入れたとしても活躍しにくい、と言われています。

しかしコストがかかり危険と隣り合わせ、趣味なら軟式でも十分楽しめます。プロを目指している場合は硬式野球をしたほうがいいでしょう。軟式野球で150キロを投げて変化球もコントロールも良い選手がプロ野球から見向きもされない、というのはよくある話です。小さいころから硬式野球をしていれば今頃はドラフトにかかっていたのかもしれません。プロ野球選手を目指すなら「硬式野球」です。

実際に触って打てば分かりますが、自分に合う合わないというものを肌で感じることができます。それからどちらを選びたいか、子供に野球をさせる場合は子供に選ばせて上げるのが良いのではないでしょうか。