どちらを使えばいい?「都市ガス」と「プロパンガス(LPガス)」その違いとは

マンション・アパート・一戸建てで電気(オール電化)ではなく、ガスを使用している場合、「都市ガス」もしくは「プロパンガス」の2種類が存在します。どちらも調理やお湯を沸かす上で同じ扱いで使用できますが、ガス代金や補充方法など違いはいくつか存在します。また2017年からはガスの自由化がスタートしました。

都市ガスとは直接ガスが供給されること

メタン成分を含む天然ガスの事で、LNGという液化天然ガスが日本のいたるところで使われています。供給方法は「道路の下」から、ガス管を伝って各家庭に引かれています。

工場地帯に行くと丸っこいボールのような形状で巨大な施設を見かけることがあります。それがガスホルダーといわれるもので、そこからガス管に供給しています。

プロパンガスとはガスタンクを補充して使われること

プロパンを含む液化石油ガスの事で、LPGと言われ日本で使われています。特に分かりやすいのが戸建てで、家の横の部分に「大きなボンベ」が装着されています。業者が交換することで各家庭に供給しています。

トラックでゴロゴロゴロ・・・という音と共にカチャカチャ作業やっている人がいたら、そのお宅はプロパンガスを使っています。

都市ガスとプロパンガスの違いとは?

どちらも「無色」「無臭」という点は同じですが、目に見えなくて危ないので匂いをわざと付けています。ガス管を通ってくるか、ボンベから引っ張ってくるかが主な違いですが、一般的には都市ガスの方が料金は安く設定されています。

では全ての人が都市ガスにすればいいんじゃないか、と思いがちですがそうはいきません。というのも、地方や田舎では都市ガスが整備されておらず、プロパンガスの選択肢しかない場所が多数存在します。

少しずつエリアは広がっており、プロパンガスの範囲は狭くなっています。自治体からも工事の補助金が出ているところもありますがまだまだプロパンガスは多く使われています。

震災や災害時にはライフラインが遮断されることがありますが、復旧の速度で言えばプロパンガスが早くて比較的どこでも使いやすいというメリットがあります。

選択できるならどちらがいい?都市ガスとプロパンガス

もし選択できる場合は、「都市ガス」で問題ありません。国も徐々にエリアを広げていますし、家計に優しいのが最大の利点です。ガス代金が2倍近く異なるので、お財布事情を考えると都市ガスでしょう。

しかし選べる地域というのは、後から整備されたエリアの事であり、一戸建ての場合は工事費用が数十万円かかります。何日も工事がかかりますし、大規模です。また災害時を考えればガス代金を2倍支払ってでもプロパンガスをという考えの方もいます。ただしガスが使えないほどライフラインが破壊されているという事は、ボンベを持っていくのも困難なわけで必ずしもどちらに利点があると断言はできません。