似ていても用途が違う「メッセンジャーバッグ」と「ショルダーバッグ」の違いについて

車で移動するならばバッグやカバンは大きくても困りません。しかし徒歩や自転車の場合、電車移動も考えると持ち物は少しでも少ない方が負担がありません。肩から掛けて持ち運ぶバッグというと「メッセンジャーバッグ」と「ショルダーバッグ」がありますが、似ているようでこれらは目的によって使い分ける必要があります。

肩から掛けるバッグの利点

肩からバッグをかけると「両手」を使うことができ、動くのに邪魔になりません。肩にかけるとずり落ちてくる場合、斜め掛け(たすき掛け)をすることで、かけ直す必要が無くなります。撫で肩の場合は特に片方の肩にかけるのは難しいので、斜め掛けをして使います。

メッセンジャーバッグとは「自転車用」として生まれたバッグ

メッセンジャーバッグとは、メッセンジャーのバッグつまり「自転車便」の仕事をしている配達員の方用のバッグということです。郵便(メール便)や宅配という仕事で自転車を漕ぎながらもかけれるバッグとして始まったもので、現在ではそれ以外の方にも使われています。

では配達員の方が使う場合、どのような条件が必要なのでしょうか。配達をする際の荷物をその中に入れる必要があり、ある程度の広さ、荷物を入れる容量が必要ですし自転車で運ぶため軽量なのも外せません。雨が降れば防水加工の必要があり、揺れや風で落としたり衝撃を与えないように固定させることも必要です。

当初は「がま口」のタイプが主流でした。そして現在のデザインとなり雨風にさらされ酷使され続けても使えるバッグとして、生き様を見せてくれるようなアイテムとなりました。現在は私服で使うメッセンジャーバッグはショルダーバッグとデザインが似てきています。

1980年代頃アメリカのニューヨークでメッセンジャーという仕事が認知され、職業人口が増えていきました。それに伴い今までのショルダーバッグよりもっとメッセンジャーに使いやすいものということで、現在のメッセンジャーバッグが誕生したのです。

ショルダーバッグとは「両手」を使える目的で生まれたバッグ

1920年代頃には登場していたとされる「ショルダーバッグ」は元々は小振りなデザインが多かったのですが、スーツだけでなく私服でも使われるようになり大きめのデザインも増えてきました。

当初街中では手で持つハンドバッグが人気でしたが、ハンドバッグは常に手で持つ必要があり、両手がふさがってとても不便です。そこで肩へ掛けて使うショルダーバッグが登場したのです。

現在では違いは少ないが固定させる使い方が異なる

装着して持つ違いで見分けると、メッセンジャーバッグは肩から掛けて背中にくっつけるように紐を絞って使います。これにより強固に固定することが出来ます。

それに対してショルダーバッグは、肩から掛けて紐をある程度の長さまで延ばし、腰の横までバッグを持ってくるようなイメージで使います。ですので形やデザインは似ていても用途は違うのです。

現在ではメンズレディース問わず、ブランド物や普段使いにビジネス用まで幅広い用途で愛されています。おしゃれでシンプルな革の作りから、高級ブランド路線まで価格帯も様々です。洋服とあわせやすくコーデしやすくもあり、若者や学生を中心に日本でも使われています。