関西人とそれ以外で意味が異なる「なおしといて」の違いとは

関西で使われる独特の言葉がありますが、その中でも特に「なおす」という言葉は独特です。通常は傷を「治す」、つまり治療をすること。物を「直す」、つまり修理することの意味で使われます。しかし関西では全く異なる意味で使われます、どういうことでしょうか。

ペンをなおして、は関西以外では通用しない

関西地方で生活されている場合、特に気にすることではないことがあります。しかし別の地方の方と話をした際に、「どうしても話が噛み合わない・・・」という経験があるのではないでしょうか。

例えば、机の上にボールペンが置いてあるとしましょう。その際に「ペンをなおしておきますね」と言われたらどう思いますか?きっと関西以外の方は混乱するはずです。

なぜならそれは「ペンを修理しておきますね」という意味で取られるからです。確かにペンは万年筆やボールペンの場合は、インクが無くなったりします。それを取り替えるという事なのでしょうか、いいえ関西ではそうは使いません。もう1つ例を出してみましょう。

自動車をなおしておく

例えば「家の前に置いてる自動車、なおしておきますね」と言われればどうでしょうか。これを聞くと修理しておきますね、という意味で通常は取られます。あの人、自分で修理できるくらい車に詳しかったのでしょうか。いいえ、そういう意味ではなく、関西では意味が異なります。

関西での「なおす」は片付ける

それぞれの捉え方に違いがある為ですが、関西以外の方だと「なおす」という言葉は「修理する」という認識です。関西でも「修理する」と言う意味でも使用しますが、他に物をしまう時、片付ける時にも「なおす」といった使われ方をします。

つまり、「なおす」という標準語が、関西では方言の1つとなっているのです。関西では2つの意味の使われ方をして、他の地域では1つの意味での使われ方をします。

他にもイロイロある方言

この他にも、ほおる(捨てる)や、ぬくい(暖かい)などは、実は標準語だと昔から思っていたものが、実は関西以外では違っていたなんて事が多いのです。

他には調子にのっている事を「イキる」、新品の事を「さら」、パーマをかけることを「パーマをあてる」、おつまみのことを「あて」と言ったり、これらの言葉は関西では標準とされている言葉です。

これから関西で住むという方、関西から関東に移動する、引越しをする方もいるでしょう。関西を出る方は、他では意味が通じない事を覚えておきましょう。関西に来る方は、こういう意味もあるんだという事を覚えておきましょう。そうすることで、お互いの話がかみ合い混乱することもなくなります。