乾電池のプラスとマイナスの違いと、逆に入れたらどうなるか

マンガン電池・アルカリ電池・充電池の3種類ともプラスとマイナスの方向がありますが、どういう理由で分かれているのでしょうか。逆に入れると危ないのでしょうか、そもそも動くのでしょうか、その違いをみていきます。

乾電池の役割とは

乾電池とは中に電気パワーが詰まっていて、おもちゃやリモコンや目覚まし時計などに入れるもので、日常生活で無くてはならないものです。その乾電池を見てみると真ん中のラベルから見て平らな部分とデッパリがある部分の2つがあります。通常はプラスがデッパリで、マイナスが平べったいのですが、どう異なるのでしょうか。

実はデッパリがあるプラスは、単に間違いを防ぐ為にでっぱった特徴を出しています。

まず、電気を取り出しやすい構造にしているため、また、プラス極とマイナス極を間違わないよう区別しやすくするため、などの理由からです。

出典:乾電池のプラス極は飛び出していますが、なぜですか? 電池工業会

では乾電池を逆に入れると一体どうなるのでしょうか。

乾電池のプラス端子とマイナス端子を逆に入れたらどうなるか

逆に入れることによって、とても危険な状態になる可能性があります。

逆挿入した場合、特に3個以上の直列使用のとき、そのうちの1個が逆向きでも機器が作動することがあり、逆に入れた電池が他の電池によって充電され、電池内部にガスが異常発生して内圧が高まり液もれ、破損、破裂を起こす危険性があります。(乾電池は充電式に作られておりません。)

出典:乾電池の逆挿入にご注意! 東芝ライフスタイル

特に複数の電池を繋いでいると余計に危なくなります。ここで注目するべきことは、3本以上を繋いだ場合は、機器が動く場合があるのです、1本や2本の場合はまず動くことはありません。動かないという事は、電池がきちんと入っていないか、間違って入れているのではないか、とすぐに気付くことができます。

しかし3本の場合は電池の向きによっては動く場合があります。しかしそのまま使い続けると、液漏れや電流の流れによって充電できない電池に無理やり電気を流そうとするので破裂する可能性も出てくるのです。

乾電池プラスとマイナスの違い

プラスは電子が出るところで、マイナスは電子が入ってくるところです。電流がプラスからマイナスへ流れていますが、電子はマイナスからプラスへ流れています。

マンガン電池とアルカリ電池の違い

マンガン電池は黒くて安く、アルカリ電池は金色で高くて長持ち、という印象ですが実際はどうなのでしょうか。

アルカリはパワーがあり、長持ちします。大きなパワーが必要な機械を動かすのに適しています。マンガンはパワーは弱いですが、休みながら使うと(連続して使わないという意味)少し電圧が回復します。テレビやクーラーのリモコンにぴったりです。目覚まし時計や懐中電灯などにも基本はマンガンで問題ありません。

出典:充電池が使えない電化製品、通常の乾電池を長く使うにはどうすれば良いのだろう?

電池が必要な機械が、パワーが必要か否かで電池を使い分けましょう。パワーがあるからといって全てにアルカリを使うのではなく、マンガンと使い分けると少しでも機械が安定的に長持ちさせてくれるのです。

マンガンは休みながら使うとパワーが回復し、アルカリはモーターなどのパワーが必要な物に使いましょう。基本的にはアルカリ電池の方が「二酸化マンガン」「亜鉛」が多く入っているため長持ちします。

乾電池の豆知識

乾電池は動かす原理として化学反応を利用しています。これは温かいほど化学反応が起こりやすくなるため、温かい日には電池が良く働きます。つまり、寒くなる季節は電池の持ちが悪くなるのです。ですが最近の乾電池は高性能なため、この差はほとんど無くなってきました。