寒い日の朝に目が覚めると、窓ガラスが曇っていたり、お風呂場の鏡が曇ってしまったり、自動車の運転中に窓ガラスが曇って見えなくなることがあります。自宅の窓は湿っぽいし、お風呂場は曇って鏡の役割を果たしていません。自動車に至っては事故をする危険もあることから、曇る場所によって困るときが出てきます。
鏡(ミラー)の構造とは
そもそも鏡ってどんな構造になっているのでしょうか。構造が分かると、曇る曇らないの違いも分かりやすくなりそうです。
出典:鏡・カラーガラスとは
鏡はこのように作られています、つまり鏡とはガラスのことなのです。ガラスに銀・銅を吹き付けて塗料を塗ると、跳ね返って自分を見ることが出来るのです。
なぜ鏡は曇るのか
鏡が曇る原因は「結露」(けつろ)です。温かい空気がある場所に、冷たい風が当たったり冷たい冷気に触れると、水蒸気が固まってしまいます。それが結露で、曇っているのを近くで見ると濡れているのが分かります。
実は窓ガラスが曇るのも、鏡が曇るのも原因は同じ「結露」なのです。鏡や窓ガラスの温度が上がらないにもかかわらず、周りの温度が上昇しているため結露となり曇るのです。
部屋の場合は、部屋の温度は温かいのに窓は冷たいままです。この温度差で窓ガラスに結露が出来、曇ってしまうのです。自動車も同じで、温度差で水蒸気が発生し曇ります。
どうすれば鏡は曇らないのか
曇ることは分かったけれど、具体的にどうすれば曇らなくなるのでしょうか。それは結露を無くす、出来なくすることです。ということは、温度差を発生させなくするのが1番の近道です。
曇らない鏡というものが売られています。これは内側に電気を通して、鏡の温度を上げています。浴室で曇らないのは、浴室の温度に合わせて鏡の内部の温度が上がるため、温度差で発生するはずの水蒸気が発生しないようにしています。温度を曇らないように合わせるという事なのです。
自動車で曇らないようにするには
自動車で曇った場合は、タオルなどで拭いても拭いても繰り返し曇ってしまうので効果はありません。冬場は外は冷え切っていて、室内が温かいのでその温度差を考えます。
部屋の中の温度を外の温度にあわせれば、曇らなくなります。冷房のクーラーを窓ガラスへ当てると、温度差が無くなり曇りが取れるのです。
デフロスターボタンというものが自動車にはあります。
出典:HONDA
ふにゃふにゃと3本の矢印が上に向かっているのが、デフロスターボタンです。これで窓ガラスに風を送ることが出来ます。夏場は曇ることはあまり無いですが、外が暑くて中の冷房を全快にすると、温度差で水蒸気が発生することがあります。夏の冷房は窓ガラスに当たらないようにしましょう。
水蒸気を発生させない方法
ガラスでも鏡でも同じ事ですが、水蒸気を発生させないためには換気をよくすることが1番です。換気扇を回して水蒸気を逃がすことによって、曇らなくなります。曇り止め用のコーティング剤もありますが、種類によって効き目に差があり自動車の場合は結構な手間がかかります。温度をあわせるか、水蒸気を逃がすか、これを使って曇らないようにしましょう。