「撥水加工」と「防水加工」の違いは、通り道があるかどうか

雨の多い時期になると、傘や雨がっぱなどが使われます。折り畳み傘なども携帯し、突然の雨に備えることもあります。自動車のフロントガラスにも撥水加工などを施してくれるガソリンスタンドやディーラーも数多くあります。どこがどう異なるのでしょうか。

加工をする必要性

傘や雨具の場合は、折りたたんだときや脱いだときに水が多く残ってしまいます。その際に困るのが後処理で、水をはじいて本体に残さない加工がされていると少しパタパタするだけで濡れてない状態の時に戻すことが出来ます。湿っぽくなりにくいので長持ちしますし、水分を含まない分軽いのも特徴です。

撥水加工とは?

撥水加工とは、傘や雨がっぱ・フロントガラスの表面にコーティングをすることを言います。フッ素加工やシリコンでされている場合が多く、水が触れると玉状に変化しはじいてくれます。

コーティングはされていますが、布地本体の隙間まで塞がないので空気や熱は通してくれます。ですので、蒸れにくいというメリットがあります。しかし少量の水滴や強すぎる雨などの場合は、対処できないこともあります。風が拭くと水滴が飛んでくれるので、強風の場合は水がつきにくいです。

防水加工とは?

コーティングではなく、素材がビニールやゴムの場合が多く、隙間無く構築されているので空気や熱を通しません。その為蒸れやすいというデメリットがあります。蒸れやすいという事は着心地は良くありません。

どちらの加工方法が良いのか?

どちらがよいかはそのアイテムによって異なります。傘や雨がっぱは水を通しては困るので、防水加工をされています。つまり空気を通さないということです。万が一水がすり抜けてしまっては傘の役割を果たしません。

逆にコートなどは撥水加工をしていて、蒸れにくいですが完全に防ぐことは出来ません。用途によって加工方法が異なっているのです。

着心地は良いが、勢いによっては水がすり抜けてきて濡れてしまう恐れがあるのでよければ「撥水加工」を選びましょう。着心地は悪くて蒸れやすいが、雨や熱を遮断してくれるものがいいなら「防水加工」を選びましょう。

水をはじかなくなってきたら熱を加える

撥水効果が無くなってきたなぁ、と感じたらドライヤーを使いましょう。ドライヤーを使って熱を加えることで、はじいてくれる繊維が、水の勢いで寝てしまったのを起こすことが出来ます。そうすることで撥水加工が復活するのです。

スプレーや加工品は売っている

靴でも防水スプレーが売っているように、車で撥水加工を出来るように市販製品で売っています。はじめから施されている加工が弱くなってきた場合や、よりこだわりがあって使いたい場合は市販のものを使い試してみると良いのではないでしょうか。