意味は全くの逆?料理の「余熱」と「予熱」の違いとは

料理において「余熱」と「予熱」は頻繁に出てくる言葉ですが、年配の方でもよく間違えた捉え方をしているかたもいます。漢字で書けば違いは分かりますが、言葉では中々理解出来ない方もいます。しかしきちんと把握する必要があります、なぜなら意味合いとしてほぼ真逆の使い方をするからです。

余熱とは火をとめてからの熱

余熱」とは、フライパン等で調理をした際に、最後の最後に熱を加えたい場合があります。しかし現在の熱さにガスコンロやIHヒーターで、加熱して熱を加えるのではありません。

フライパン本体に今までの調理中の過程によって蓄熱された熱、を使って食材に対して熱を加えていく場合の事を言います。こちらから新しく熱を供給していくのではなく、調理におけるフライパンが放出している熱による調理の事なのです。つまり余っている熱のパワーを利用します。コンロを止めてもまだ熱い・・・その熱パワーです。

予熱とは

予熱」とは、準備段階のオーブンやフライパンをあらかじめ温める作業工程の1つです。車であればエンジン等をあらかじめ温めておき、いきなりエンジンを運動させるのではなく準備運動をさせるような意味合いがあります。

予熱をする事で、食材に対しての焼きムラをなくしたり、しっかり膨らませたりする事が出来るようになります。フライパンを前もって温めておく、それが余熱なのです。

違いは熱の原動力とパワーにある

予熱はあらかじめ熱を加えていき、食材をフライパン、鍋等にくっつかせないため、生地等を一気に熱を加えて膨らませる、食材に熱ムラを起こさせない為です。

余熱は調理をしていった際に、フライパンや鍋に蓄熱された熱によって、食材に熱を加える事になります。食材は大まかに食材自体が冷めていく時に味が染み込んでいくので、余熱調理というのが必要になっていきます。

食材や作りたい料理で使い分ける

フライパンの使い方として、予熱をしっかりとする事により食材がフライパンに焦げ付きにくくなります。最後に余熱により食材に優しく綺麗に熱を入れていきましょう。食材や料理をどのように扱いたいか、それによって熱し方も異なるのです。