お客様に対応したとき、友達や家族に恋人に何かをしてあげたとき、その対応によって喜ばれるときもあれば、ガッカリされるときもあります。できる男・できる女になるためにはその違いを把握しておく必要があるのです。「スマート」「クレバー」似ているようで意味が違うこの言葉、どこに違いがあるのでしょうか。
褒め言葉に使う「スマート」な対応
人間関係であったり人と人とのコミュニケーションであったり、「スマート」という言葉は良い意味で使われます。
・頭の回転が早い
・臨機応変/機転が利く対応ができる
といった意味で使われます。ではどういった時に「スマートな対応ですね」と言われるのでしょうか。
・急に話を振られた時に、慌てず冷静に相手の求めている答えを話せた
・悪口や陰口を言わずに、相手を刺激しないように笑顔で大人の対応をした
・喧嘩を売られても右から左へ受け流す
・お客様に非があっても、刺激させずに店や店員側が至らなかった点を謝罪する
普通は感情的になったり冷静にいられないような状況でも、落ち着いて的確に物事がうまく進むように行動できる(かっこいい)ことが「スマートな対応」と言えるのではないでしょうか。
良い意味・悪い意味の両方で使う「クレバー」な対応
ではクレバーな対応とはどういう意味でしょうか。これはスマートに意味は似ていますが、少し使われ方が異なります。
・ずる賢い
・頭がいい/賢い/利口
スマートの意味は肯定的な良い意味合いで使いますが、クレバーは良い意味でも少し悪い意味でも使います。人によって捉え方が異なるのが「クレバー」という言葉なのです。例を出すとこのような場合です。
・官僚として出世するために人脈を広げて、実績をアピールした
人脈を広げることや実績を作ることは頭がよく、世の中の渡り方を知らないとできません。賢くて利口だと言えるでしょう。しかし考え方によっては違う見方もとれます。
人脈を広げたということは根回しや部下を踏み台にしたり、お金をばらまいたり同僚を蹴落としたり、ありもしない噂話を流したりと裏ではそんなことが行われている可能性もあります。そう考えると「ずる賢い」と言えるのです。
どちらを使うか迷った場合
賢い相手に対してどちらを使うか迷った場合はどうすればよいのでしょうか。基本的には褒めるときは「スマートな対応だね」で問題ないでしょう。よってクレームで上手く対応できた場合は通常は「スマート」で問題ありません。ずるいくらい考えられているなとか、根回しや対策が予め講じられている場合は「クレバーな対応だね」と使うことも出来ますので使い分けは可能です。
時間差で使い方を変えるのも手
とっさの判断や、いますぐに対応が必要なときは「スマート」で、以前から考えられてきた対応や積み重ねて上手く対応できた場合は「クレバー」と使い方を変えても良いかもしれません。店舗でお客様対応が必要になるときは、「クレバー」ではなく「スマート」を使う事がほとんどでしょう。
「クレバー」は人によって受け取り方が異なる場合があります、意図しない意味で捉えられる心配がある場合は「スマート」を使うのがスマートな対応と言えるでしょう。
似た意味で「無難」も使われる
「スマート」や「クレバー」以外に使う似た言葉として「無難」があります。これはスマートまで完璧にとまではいかないにしろ、当たり障りのない及第点・ぎりぎり合格点といった場合に使われます。特色はないが褒められもなく怒られもしない、といった中間に位置します。