自宅でも手軽に作れるご飯物、中華料理屋の定番と言えばパラっと炒める「焼き飯」「チャーハン」ですが、どこがどう違うのでしょうか。聞かれると「えーと・・・」と思わず考え込んでしまいます。思わず「チャーハンで!」と言ってしまうと、「違い分かって言ってるの?」と聞かれると困ります。その違いについて調べてみましょう。
チャーハンが先、焼き飯が後
中華料理と言えば中国ですが、中国から伝わってきたのがチャーハンです。このチャーハンを原型として日本で作られたのが、焼き飯とされています。
チャーハンと焼き飯の違い
チャーハンとは米・玉子・油・野菜などを用いて作られます。初めに卵を入れて、そこへ野菜を入れて炒めます。
焼き飯とは米・玉子・油・野菜などを用いて作られます。「あれ、全く同じだ」と感じますがここからが違います。先にご飯を炒めてから玉子を入れて炒めるのが焼き飯です。
焼き飯は関西に多く、関西人はお好み焼きや〆(締め)の焼きそばでという食べ方が多いので、鉄板を使います。チャーハンは漢字で書くと「炒飯」、つまり炒めて作る料理です。かたや「焼飯」は焼いて作る料理です。
関西で焼くことが多いので、焼き飯が作られることが多いのです。しかし実際はお店によっては全く同じように扱っている場合もあり、順序を気にしない料理人もいます。
ピラフという食べ物もある
似たような食べ物に「ピラフ」があります。中国ではなく、インド料理のプラーカが元になった食べ物で、インドから中国に伝えられピラフが出来ました。
ピラフは炊いていない状態の米を、炒めてからスープに入れて炊くという料理です。チャーハンや焼き飯とは工程が違いますが、日本でも好きな方は多い食べ物です。
小食の方は半チャーハン
中華料理屋に行くと見かけるのが「半チャーハン」です。半焼き飯とはあまり言いませんが、これは通常の大きさのチャーハンの半分の大きさで作ってくれるというものです。1人前だと多いので、ラーメンとセットで頼んだ時は半チャーハンの場合があり、女性や子供には単品で半チャーハン単品を注文する方もいます。
半チャーハンの語源は、マージャンの半荘(はんちゃん)です。
定番だからこそ試される腕前
インスタントやチャーハン・焼き飯の元といって、それを使用するだけで美味しく作れる元が売っています。家庭でも手軽に作れるのがウリで、家庭でも特に人気のある料理です。
昔からいわれる言葉の一つに「とりあえずチャーハンを食べれば、お店のレベルが分かる」ということです。これは中華料理屋ではチャーハン・焼き飯のどちらかは、ほぼ必ずといっていいほどメニューに存在します。
チャーハン・焼き飯は中華料理の基本であり、あの強い火を使いこなせるか、きちんと炒める事が出来るかを見ています。短時間でパラっとなるように炒めて、それができないような店なら他の料理も食べる価値は無い、とも言われています。
しかしどこの店でもそれなりに美味しくできていますので、正直素人にはあまりよく分かりません。分かっている事は、それだけ日本人に愛される料理だという事でしょう。