誰が誰に教わるかで異なる?「ご教授」と「ご教示」の違いについて

友達や先生に教えてもらうことってありますよね。もしくは知らない方やネット上の方など、何かを教えてもらうという事は「答え」があるということです。それは1足す1は2という決まった回答もあれば、○○についてはどうお考えですか、というような回答が決まっていないものもあります。どのように使い分けが出来るのでしょうか。

ご教授とは答えが決まっていな意味

「ご教授」とは、思想などの「形にできない考え方や感じ方」を教えてもらう事です。マニュアル化するのが難しく、人によって捉え方の差が激しいものを指します。

そのため、同じ物(質問や問題)でも教師になった人によって、様々な解答が得られることになります。答える人によって答えが異なるのです。

「大学教授」といった使われ方をするように、教授が丁寧になったのが「ご教授」です。つまり学校で教えるように、学問・技能を伝えるといった意味が本来の意味となります。

ご教示とは答えが決まってい意味

「ご教示」とは、方法や式といった「誰でも同じ解答に辿り着くもの」を継続的に教えてもらう事です。指導を受けた時間や場所、人が違ったとしても受けた人の大半(誤った回答をする方もいるので大半)は同じ内容の回答を得ることができます。

つまりルーチン化された作業を教える場合は、教示にあたります。通常の生活で使う場合は「ご教示」が正しいといえます。

「ご教授」と「ご教示」の違いについて

使い分けは結構ややこしいのですが、例えば古典の先生に「古典の素晴らしさ」を伺う時は「ご教授ください」となります。反対に、「作品の作者や書かれた年代」を伺う時は「ご教示ください」となるのです。

また教授することは人の精神や思想を育て、教示することは仕事のスキルや知識を育てます。ビジネスシーンでは「教示」が正しいといえます。

言葉というものは何よりも大事だと分からせてくれる

日本の最高峰の東京大学で教授になった方がいます。その方は、失明し聴力も失っています。他の人とコミュニケーションするにはどうすればいいか、それを言葉というエネルギーにして表しています。言葉というものがいかに大事な事か、想像を絶する過酷な中で人生で大切な事を教えてくれます。