税理士と公認会計士ってどっちも同じような感じだけど、違いは何だろう

企業でよく聞くお仕事に「税理士」と「公認会計士」があります。税と会計、どちらもお金に関する仕事なのは分かりますが、どこがどう異なるのでしょうか。両方とも国家資格であり、難関と言われています。

税理士とは?

税理士は日本で約7万人おり、税務署関係や納税・確定申告など資料の作成から経営状況のアドバイスもしてくれる仕事です。対象としては個人や中小企業が多く、納税者に代わって青色申告をしたり、税務調査時に関わってくれたりする税のプロフェッショナルです。

試験では科目ごとに合否があり、それに合格するとそれは合格として他のものも長い時間かけて受かれば問題ありません。つまり1回の受験で全てに合格する必要は無いのです。

公認会計士とは?

公認会計士は日本で約2万人おり、東京都にそのほとんどの公認会計士が集中しています。主に大企業を相手に仕事をしており、第3者の立場に立った監査業務などをしています。上場する予定なら公認会計士が早くから関わっていたり、財務調査や書類を立案してくれます。

6科目全てを1発で合格しなければなりません。しかも2次試験では手書きの論文があります。

税理士と公認会計士の違いは?

違いはずばり出来る仕事の中身が異なるという事です。公認会計士は、税理士の試験を受けなくても税務の業務が可能です。つまり公認会計士の中に税理士が含まれているため、公認会計士の方が取得難易度が高く取得者が少ないのです。

税理士でも税金に関する相談はしてくれますが、コンサルティング業務となると話は別です。公認会計士は経営の戦略についてもアドバイスすることが可能です。

申告書の作成はそれぞれ出来ますが、税務申告書にサインできるのは税理士だけで公認会計士は行えません。逆に監査業務は公認会計士だけのもので、税理士が行うことが出来ません。

事務所の呼び方の違いは?

会計事務所や税理士事務所と書かれている場合がありますが、基本的にはこの2つは違いはありません。税理士は税理士、会計は公認会計士かと思いがちですが、名乗り方に制限は無いのです。

ただし税理士法人のみ、複数の税理士が在籍しているということで個人事業主ではなく法人となります。税理士法人と名前が付くと、ある程度規模の大きい会社と思えば問題ありません。

税理士と公認会計士、どちらに依頼すべきか?

基本的には大企業なら「公認会計士」中小企業なら「税理士」が多いですが、能力や仕事の相性もあります。公認会計士出身の税理士もいますので、将来的に上場も考えているようならそのような方に任せるのも手でしょう。どちらが良いと一概に決めるのではなく、実際に話してみて任せられそうな人に業務を任せましょう。