追い越しは良いけど、追い抜き禁止・・・うん・・・?どう違うのだろうか

道路やマラソンでよく聞かれるこの言葉「追い越し」「追い抜き」があります。「昨日追い越されてさ・・・」「ちょっと!追い抜き禁止だよ!」といった使われ方をしますが、越すのと抜くのとは、どこがどう異なるのでしょうか。その違いは簡単です。

実は「基本的な」意味はどちらも同じ部分がある

街中でよく見かける「追い越し」禁止の標識、日常会話で使う「追い抜き」という言葉。同じ意味だと思って使う方もいますが、実は決定的な違いがあります。

教習所で追い越しと追い抜きの違いは習いますが、どちらも「動いているものの前に出る事」という意味では同じです。

移動して通り越すのが「追い越し」

追い越しとは、進路変更を伴うものです。つまり「追い越し」は一旦右に進路を変えてから前の相手を抜いて、抜いた後に左に進路を変えて復帰する、という横の移動する動きが入ります。

片側一車線通行の狭い対面通行道路では、僅かでも右や左に進路が動くため、車の前に出るには殆どの場合は追い越しになるでしょう。

移動せずに通り越すのが「追い抜き」

追い抜きとは、進路変更を伴わないものです。つまり「追い抜き」は動いている相手を真横から抜き去るだけで、縦の動きだけで終わります。

片側二車線以上の広い道路なら、隣の車線から進路を変えずに抜くことも出来るので、これは追い抜きになります。

車間距離に注意する

どちらでも他の車を抜くことは同じです。その際には十分に車間距離を空けて、不測の事態に備える必要があります。自動車事故で多いのが追突や車体への衝突です、これは車間距離を意識せずに「追い抜き」「追い越し」をしたときに起きる場合が多いのです。

地面でイエローで引かれている道路は車線が変更できず、線が無くなるところまで待つ場合があります。その場合でも焦らず法律・交通ルールを守っていれば、そうそう事故をすることはありません。

追い越しの方が危ないとされている

ちなみに、追い越しの方が右や左に進路を変える必要があるため危険が多く、道路交通法で禁止されている場所や場合が多いのです。

前の自動車を追い越そうとすれば、まず右や左にレーンを変更する必要があり、狭い道や車の交通量が多かったり、歩道が近ければ歩行者や自転車・バイクにも気をつける必要が2回(横に移動して抜いてまた横に戻るため)あります。ですので、追い抜きより操作が多い分、危険で慎重になる必要があるのです。